実際に集中するには、その神経回路を構築する必要が出てくる。つまり回路を作っていかないといけない。
できなくても、トライし続けるとその神経回路がどんどん太くなるそうです。
使わなければ、失うけれど、使っていればどんどん使えるように太くなるのが神経回路というもの。
答えがでない議論でも、ぐるぐると堂々巡りをしたとしても、そうやって考え続けると、ニューロンが太くなる。
だから、考え続けることは無駄なことではなく、大切なことです。
これは、神経回路のミエリン鞘(※神経の軸索の周囲を取り囲むように存在する細胞群。髄鞘(ずいしょう)ともいう)という細胞が太くなって、神経伝達物質をキャッチするリセプター(※生物学用語で、細胞が情報を受信する器官のことを言う。受容体、受容器。)の密度が増えるからです。
メタ認知して自分を俯瞰的に見ると、
客観的に何か解釈しようという時に働く、前頭前野の中のとりわけ、rlPFCという脳部位が活性化する。
回路をしっかり形成することに意識的に取り組むことで、「海馬から扁桃体に結びつく回路の形成が起こり得る」
ネガティブな情動が出ている時に、「いかにポジティブな情動を挟み込むのか」その同時性によって感情の記憶を書き換える。
視覚領野のニューロンは、受容野内の刺激に空間性注意が向けられるとニューロン活動が増強する。
ニューロン活動に生じるトップダウン型注意の効果
視覚性のトップダウン型注意は注意を向けるべき対象が特定の空間位置(spatial attention)、もしくは特定の刺激特徴(feature-based attention)であるかに応じて2種類に大別することができるが、ニューロン活動レベルで初めて明確に示されたのは空間性注意の効果である。
空間位置ではなく、形や色などの刺激特徴に対する注意によってもニューロン活動に影響が生じることが知られている。
ボトムアップ型注意とトップダウン型注意の相互作用
現実の環境下で我々が行動を行うとき、ボトムアップ型とトップダウン型注意のいずれか一方が排他的に働くのではなく、両者が相互作用しながら機能していると考えられる
ボトムアップ注意とは「視野のなかに違うものが入ってきたときに働く注意」
トップダウン注意とは「違いを探すという意識的な注意を働かせること」
といえます。(アイトラッキング)
視線が動く前にニューロンが違いを「認知」しているということでした。
「違いがある」とわかったから脳は眼球に対して運動せよ(視線を集中しろ)という信号を送るわけです。
そしてボトムアップのときは眼球が動くはるか前(180ms)にLIPが違いを発見しているのにトップダウンのときは眼球が動く直前に(50ms)LIPが発火し、しかもその情報は高次のPFCやFEFの発火からやってくるということのようです。
トップダウン注意を、しっかり意識的に導入することによって、メタ認知が可能です。実際に実験もされています。メタ認知して自分を俯瞰的に見ると、客観的に何か解釈しようという時に働く、前頭前野の中のとりわけ、rlPFCという脳部位が活性化することが分かっています。
注意には無意注意と有意注意があるが
有意注意をすることは、「意識的に自分をきちんと見る」ための、「気づき」や「アウェアネス」に相当する。
RASとは、Reticular Activating Systemの略で、日本語では、網様体賦活系(もうようたいふかつけい)と言います。この機能とは、その人がもつ関心事に対して、脳は情報を集めるのに鋭敏になる、というものです。
RASを意図的に活用することによって、「チャンスに強くなる」「集中力が増す」「アイデアが湧いてくる」といったメリットが生まれてきます。
しかし、関心事は、肯定的なものばかりでなく、
「避けたいこと」や「嫌なこと」も関心事になります。
書くことで目標達成の可能性が33%アップ
私たちは何世紀にもわたって「書く」という動作を行ってきました。しかしいま、「書く」という動作はどんどん少なくなってきました。PCなどで高速でタイプするほうが、速く書けるので効率がいいのではという考えもわかります。
そんな時代だからこそ、今、手で「書く」ことの重要性が問われています。たとえば、手で書くこと、自己肯定感、そして脳との関連性について2つの検証結果があります。
カリフォルニア・ドミニカン大学の心理学者マシュー教授が、「書くこと」と「目標を共有すること」の効果を科学的に証明しています。
単に目標を設定するだけの人と、目標を紙に書き・誰かに伝え・説明をし続けた人は、達成の可能性が33%も高いことが実証されています。ほかの研究でも、外国語の学習には手書きが効果的であるという研究結果や、「書く」ことが、学生の記憶と成績によい影響を与えたことが明らかになっています。
「目標を手で書くこと」が、なぜ「記憶力があがること」に効果的なのか。その仕組みは、「書く」という動作が、脳幹の網様体賦活系もうようたいふかつけい(=RAS)にある細胞を刺激するからです。
脳幹の網様体賦活系(RAS)は、脳が処理する中で、積極的に注意を向けているものを、一番重用視するというフィルターです。
「書く」という動作は、「その瞬間に積極的に注意を向けているもの」として認識されます。書くことと生産性について研究しているH・A・クラウザー氏は著書『夢は、紙に書くと現実になる!』の中で次のように記述しています。
「書く」という動作でRASが刺激されると、大脳皮質に「目覚めろ。注意を払え。細かいところまで見逃すな」という信号が送られる。
だから、目標や覚えておきたいことを紙に書くと、脳はそれを本人に深く認識させようとして、絶えず注意を呼び起こすというのです。
前頭前皮質は脳幹の網様体賦活系 (RAS : Reticular Activating System) と、大脳辺縁系の両方との間に強い相互接続が存在する。その結果、前頭前皮質の中枢は高レベルの覚醒 (alertness) に強く依存する他、喜び、痛み、怒り、激情、パニック、闘争応答 (闘争-逃走-硬直応答 (fight-flight-freeze responses)) や基本的な性的応答を司る脳の深部構造との情動に関する経路にも強く依存している。
量子脳理論(りょうしのうりろん)は、脳のマクロスケールでの振舞い、または意識の問題に、系の持つ量子力学的な性質が深く関わっているとする考え方の総称。心または意識に関する量子力学的アプローチ(Quantum approach to mind/consciousness)、クオンタム・マインド(Quantum mind)、量子意識(Quantum consciousness)などとも言われる。具体的な理論にはいくつかの流派が存在する。
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